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映画「ゼロ・グラビティ」

少し前だけどウワサの「ゼロ・グラビティ」を3D版で体験してきた。一部ネタバレあるので、未見でこれから観ようと思っている人は注意!!です。

http://wwws.warnerbros.co.jp/gravity/#/home

本編前の別の映画の3Dでの予告編が「つなぎ」が短過ぎてテンポ感というより「目」が追いつかなくて、シンドくなり「今日の3Dはなんかダメかも…」とか思ったもの、本編が始まると完全にその世界に連れて行かれてしまった。

多分冒頭の修理シーンの「長回し」=「3Dへの慣らし」…的な思惑があったかどうかは分からないが、観ているうちに何ヶ所か自分の体が一瞬「固定されてない」ような感覚にすらなるほどの「体験」のできる映画だった。

このライアン(サンドラ・ブロック)と一緒に居るかのような現在の宇宙船の中の空間の一枚壁を隔てた外側が、一切の生物の存在を許さない空間。そこに居る事自体が極度の緊張感を強いられる…それをまさに「共有」する91分間。

もはや「映画」の域を出たひとつの「体験」と呼んでも良いかと思う。

観に行く前にネットの映画評でみた一部の「ストーリーがシンプルすぎ、陳腐」といったような事は、正直なところ一切感じない…逆に生と死を直球で捉え、マット(ジョージ・クルーニー)の台詞の端々に顕れてるように感じる「生きる事」への賛歌…それ故にライアンを生き長らえさせるために自らの命を絶つシーンのコントラストがあまりに切ない。

また、YouTubeにある『Aningaaq』というスピンオフ作品なんかも、こういったコントラストをより印象づける心憎い演出ともいえるかもしれない。これは映画を観てからのほうが個人的にはオススメ。映画を観た後に『Aningaaq』を観る事によって、さらに自分の記憶の中の映画のライアンのあのシーンがさらに脳内での感情が膨らむカンジ。

★Aningaaq (HD)
https://www.youtube.com/watch?v=0zcYkuIzzy8#t=273

きっと、こういった体験は予想を上回るノイジーともいえる(部分的に)かなり爆音な「音響的効果音」や、なによりその視覚の大半を埋め尽くす映画館ならではの画角、そして冒頭の長回し以降、スクリーンの向こう側に空間があるとしか思えないような3Dの効果等々、この時期にして2014年に観るであろういくつかの映画のトップクラスにランクインしていることは間違いないと思う。こうやって印象を掘り起こしながら文章を書いてて、自宅に巨大なプロジェクター等での3D試聴環境があったとしても、あの映画館での広大な「体験」は出来ないだろうと思うといると、やはりもう一度観たくなってきてしまう。こういったメイキング映像を見た上で…というのもさらに興味深いかもしれないし…。

★映画『ゼロ・グラビティ』驚きのメイキング映像
https://www.youtube.com/watch?v=nFTKGBlVEqk

最後に、このストーリーと「絵」をイメージしたアルフォンソ・キュアロン監督と、それを実現するために撮影シズテムを開発したスタッフ、そして主演のサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーには惜しみない拍手を送りたいと思う。
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